イギリスで妊娠したので、NHS(イギリスの国民保健サービス)での妊娠から出産までの記録を残しておきたいと思います。
妊娠32週目に行われた超音波検査で胎児の大腿骨(FL: Femur)が短いと指摘され、専門家がいる大きい病院で追加検査をするように指示がありました。
妊娠35週目にFetal Medicine Unit(胎児医学科)がある病院に受診したので、その時のことについてレポートしたいと思います。
Fetal Medicine Unit(胎児医学科)受診当日
私が普段通っている病院は自分が住んでいる町にあるもので比較的小規模です。なので、詳細を検査するための設備が整っていないので、同じCounty(県)内の大きい街にある病院を紹介してもらいました。
予約時間の15分前より早く来るなということでしたが40分くらい早くついてしまったので、病院内をうろうろして時間を潰し15分前にFetal Medicine Unit(胎児医学科)へ向かいました。
尿検査・血圧・体温測定
到着してすぐに血圧・体温測定を行った後、尿を取るように言われたので尿を採取してスタッフに渡しました。
すると、しばらくしてからスタッフが戻ってきて「Leukocyte(白血球)がちょっと多めだから検査して何かあれば連絡します。」とのこと。以前血尿して受診した時も同様のことがありました^^;
その後連絡がなかったので結局何も問題なかったようです。
超音波検査
前の人に時間がかかっていたようで30分くらい待ちました。
今まではスキャン(超音波検査)の際は超音波検査技師が担当していましたが、今回はConsultant obstetrician(産科医)に診てもらいました。
〇〇病院(最寄りの病院)でFemurが短いと言われて今回来たんだよね?
あなたは背が小さいから恐らく遺伝的なものでしょう。
前回の助産師との面談時と同じ反応で少しホッとしました。今回は細かく検査するとのことで、これまで以上に細かく色々と確認して測定してくれました。(詳細は専門用語で私もわかっていませんが(笑)今まで確認していない部位も測定してくれたようです。)
とてもフレンドリーな先生で、検査中にもかかわらず4Dエコーで赤ちゃんの顔を見せてくれ、さらにはスマホで写真も撮らせてくれました。
今までのエコーは白黒写真で写真撮影も禁止だったので、赤ちゃんの顔をカラーで見れてとても嬉しかったです。
また、帰りには白黒ですが写真も印刷してくれました。
そして肝心の検査結果ですが、先生の意見として以下のことを言われました。
- 〇〇病院(最寄りの病院)の超音波検査の結果通り確かにfemurは短め。ただ、femurを含めて長い骨は全部in proportion(長い骨は同じ割合で短め)。お父さん(私の夫)は背が高いけどあなたは身長が小さいし、長い骨がin proportionだから恐らく遺伝的なものでしょう。また、イギリスにあるデータは人種別に作ったデータではないため、基準値内じゃないからといって心配要らない。例えば、スウェーデン人を元に作ったデータを参照したらイギリスでは全員が基準値より小さめになってしまう。
- 検査データを元にすると前回から胎児の体重があまり増えていない。理由として考えられるのは胎盤が機能しなくなってきているのかもしれない。そうすると赤ちゃんに栄養が送られず危険なので、37週か38週でのinduction(誘発分娩)を推奨しますが、38週の出産で問題ないでしょう。プラスして、これから出産するまで週2回、〇〇病院でスキャンとCTG(ノンストレステスト)を行ってください。今回のスキャンのデータを〇〇病院に送るので、詳細はそこのドクターと相談してください。
まだ確定ではないですがfemurの短さにも恐らく問題がないとのことで安心しました。片方の親の身長が高いからと言って大きい赤ちゃんが生まれるとは限らないようです。赤ちゃんは私の体型に似てしまったようで少しかわいそうですが、とりあえず健康なようでよかったです。
誘発分娩に関しては、もう35週だったとはいえ、まだ気持ち的に出産の準備ができていなかったのでプチパニック。笑
37〜38週で産んじゃっても赤ちゃんは大丈夫なのか心配でしたが、先生曰く37週以降はいつ赤ちゃんが産まれてきても外の世界で生きる準備ができているから心配いらないとのこと。
とりあえず数日以内に〇〇病院から連絡が来るとのことだったので、スキャン後は測定結果レポートをもらい自宅に帰りました。
終始ニコニコでとても感じのいい先生でした。最寄りの病院もそうですが、私の経験上イギリスの医療のプロは全員すごく感じが良くて親切です。
イギリスの普通の企業のカスタマーサービスは最低ですが(笑)、NHSで私が受けたカスタマーサービスは申し訳なくなるほど素晴らしいです。
最寄り(出産予定場所)の病院からの連絡
自宅に到着したと同時くらいに最寄りの病院から電話があり、同日の夕方に病院に来るように言われました。念の為入院バッグも持参するように言われました。
イギリスは色々とスローなのですぐに連絡が来てびっくりしましたが、入院バッグを持っていくほど急を要する何かがあるのかと心配になりました。
夕方に病院に到着し、約束時間の15分後くらいに先生と面談しました。
体重が前回のスキャンでは50th percentileだったのに対し今日のスキャンでは3rd percentileでほとんど増えていません。(3週間で110gしか増えていない。)恐らく胎盤の問題でしょう。
したがって、Fetal Medicine Unitの先生は38週での誘発分娩を勧めていましたが、37週での出産を強く推奨します。
今朝誘発分娩を勧められたとはいえまだ心の準備ができていなかったので、またまたパニック。笑
本人の希望があれば、誘発分娩を断ってお医者さんの言うとおりにする必要はないとのことでしたが、とりあえず後でNoと言ってもOKだからと誘発分娩(入院日)の仮予約を勧められました。なので、2週間後の午後の時間で仮予約をしました。
色々と急展開で戸惑いましたが、夫と相談し、お医者さんの言う通りに37週で誘発分娩をすることにしました。
以下、お医者さんから言われたことです。
- 誘発分娩(入院)当日の午前中に再度Growth scan(赤ちゃんの成長を診るスキャン)を行う。もしここで赤ちゃんの成長に問題がない場合(体重の増加が戻った場合)は誘発分娩の日程を延期することも可能。
- 誘発分娩は錠剤によって行う。効果があるまで1日だったりしばらく時間がかかる可能性がある。詳細はリーフレットを読むように。
- 赤ちゃんが小さすぎて誘発分娩に耐えられない場合は、緊急帝王切開をする可能性がある。
- Fetal Medicineの先生の指示通り、これから出産まで週2で病院に来てスキャンとCTGを行う。
- 胎動をよくモニターするように。変化や異変があったらすぐに病院に連絡すること。
誘発分娩に関しての知識が0だったので不安もありましたが、逆に、受診回数が最低限なこの国で出産前まで週2回病院でスキャンとCTGをしてもらえるのはとても安心でした。
先生と話し終わった後は帰っていいとのことで帰宅。
1日で2つの病院に行きどっと疲れました。笑
スキャンとCTG(ノンストレステスト)
出産までの間は週に2回病院に行きスキャンとCTG(ノンストレステスト)を行いました。
スキャンはこれまでのものと異なり「Liquid Volume and umbilical artery doppler assessment」と言う名称で、羊水の量と・胎盤の様子と胎児の健康をチェックするものでした。
CTGは赤ちゃんが寝ていたりして胎動を確認するのに時間がかかったりもしてテストに1時間かかる時もありました。
心配しすぎると胎動を感じにくかったこともあったので(恐らく心配しすぎて思い込みです。笑)、週2でスキャンとCTGをしてもらえて私のメンタル的にも大変よかったです。
病院のスタッフも全員親切で快適に通院することができました。
まとめ
以上が胎児医学科で追加検査・誘発分娩の予約・スキャンとCTGについてでした。
色々と心配事があった中ですが、頻繁にプロに診てもらえてありがたかったです。
次回は36週目の妊婦健診について書きたいと思います。
コメント